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[ 小児科 ]

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尾道市立市民病院における、小児科のをご紹介いたします。
(2013年3月現在)
熱中症について

小児は大人よりも、熱中症になりやすいです。それは、大人に比べ、体温調節機能が未熟だからと言われます。具体的には、汗を出すための汗腺が未発達であったり、尿を作る腎臓の濃縮力が未熟であるということの他に、体重あたりの水分の占める比率が高いことや、単位体積あたりの熱産生量が大きいことも理由とされます。また、小学校低学年までは、自分自身で衣類による体温調節ができないことも原因と言われます。

<症状>

 熱中症の症状は以下の表のように、その重症度によって、?から?に分けられています。

?になると命を落としたり、重い後遺症を残す場合があり、また最初は軽症でも、急速に状態が悪化することもありますので、「たかが熱中症」と思わずに、しっかり対処することが必要です。?では、高温度(40℃以上)なのに汗が出ず、昏睡、けいれん、幻覚などが起きることが多いので、そのような症状があればすぐに病院へ来て下さい。

 

【表 熱中症の新分類】
     臨床症状   体温 発汗 重症度   対応・治療
筋けいれん・立ちくらみ 〜38℃ + ? 補液・冷却・休息
頭痛・めまい・嘔吐・倦怠感 38〜40℃ ++ ? 補液・冷却・休息+輸液
意識障害・失調・けいれん 40℃〜 - ? PICU管理

<治療>

 対応としては、補液(塩分・糖分を含む水分を飲む、または点滴する)、冷却(涼しいところへ移動する、氷などを脇の下や股に当てて冷却する、扇風機などで乾燥させるなど)、休息(衣服を緩める、運動を再開しないなど)、救急治療(重症度?以上は病院へ来て下さい)を行います。補液(Fluid)、冷却(Ice)、休息(Rest)、救急治療(Emergency)の頭文字をとって、FIREと言われています。まず熱中症かな?と思ったら、運動を止め、涼しいところへ移り、衣服を緩めて、塩分・糖分を含む水分を飲みましょう。

 

<予防>

 乳幼児では特に注意が必要になります。顔面が紅潮していたり汗を噴き出している場合は、速やかに衣服や室温の調節を行いましょう。また、もちろん水分・塩分をこまめに補給することも必要です。

 炎天下の路面からの輻射熱(照り返し)は、路面に近いほど高温なので、大人が感じる以上に小さい子どもやバギー上は暑くなっています。またある報告によると、気温が約33.9℃で、20分間自動車内を締め切っていると車内の温度は51.7℃に、40分間では60℃に達するそうです。

2)このような状況下に子どもを置かないことも、当然ですが必要な予防策となります。

 

1)安岡正蔵,有賀徹:熱中症,小児内科33:824-825,2001

2)Gibbs  LI,Lawrence DW,Kohn MA:Heat exposure in an enclosed automobile.

 JLastate Med Soc 147:545-546,1995

小児科を受診される場合の注意事項について

■連れてこられる方へ
1.子供さんの様子を一番良く知っている人が連れてきてください。
2.誰かに頼む時は、病状の経過を書いたメモを渡すなどして、出来るだけ多くの情報を知らせてください。
情報が少なかったり曖昧だと診断に苦労します。
■持参するもの
・母子手帳、保険証、診察券
・熱のある子供さんは熱型グラフを。
・便がおかしい時は、その便を持ってきてください。
・他の病院で貰っている薬があれば、その薬あるいは薬の名前を書いたメモを持ってきてください。
・小さいお子さんの場合、哺乳瓶やお気に入りのおもちゃ。
■待合室では
・診察前には食べ物や飲み物は与えないでください。口の中が良く見えません。
・おしっこやウンチがしたくなったら知らせてください。検査する場合があります。
■診察室で教えてほしいこと
・一番気になる症状は。
・その症状はいつから。
・その他気になる症状は。
・今までに大きな病気、薬のアレルギー、家族に似たような症状がなかったか。
などあれば教えてください。

薬の飲ませ方

 ■乳児の場合
水薬の場合はそのままスポイドか哺乳瓶の乳首に入れて飲ませてください。
粉薬は少量の湯冷ましで団子状にして上顎に塗りつけ、その後、水、湯冷まし、ミルクなどに溶かして与えて流し込んでください。
何かに溶かす時は概ね一口で飲める量にします。
一回分のミルクに混ぜると、全部飲まなかったりミルク嫌いになったりしますので、少量のミルクに溶かして与え、その後美味しいミルクを与えます。

 ■幼児の場合
水薬水薬も粉薬もなるべく他のものに溶かさないで、そのまま与える習慣をつけましょう。後が楽になります。
薬を嫌がるときには、本人が納得すれば何かに混ぜても構いません。
※牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム等の乳製品に混ぜると苦味が和らぎます。
※スポーツドリンクに混ぜるとかえって苦味が強くなることがあります。

 ■食前それとも食後
食後は満腹で飲まなかったり、食べた物と一緒に吐いたりすることもあるので、授乳直前や食前に飲ませるようにして下さい。

患者さんの声

◎子供(4歳)に優しく接して頂き、私自身も安心して入院していました。
ありがとうございます。(女性)

低身長について

低身長について

低身長とは
 
?身長が同性同年齢の子どもと比べて「-2SD以下」の場合
 ?1年間の身長の成長速度が2年続けて「-1.5SD」以下
   (小学校低学年では約4cm以下)の場合
 以上の2つの項目の両方あるいはどちらかに当てはまる場合には低身長と考えられます。このことがすぐに病気というわけではありませんが、早目に医師に相談することをお勧めします。

低身長の主な原因
 
病気とは考えにくいもの(体質性、家族性、未熟児で生まれたなど)
 子どもの成長を調節するホルモンの異常(成長ホルモンの不足、甲状腺ホルモンの不足など)
 染色体の異常(ターナー症候群など)
 骨や軟骨の異常(軟骨異栄養症など)
 主要臓器の病気(心臓、腎臓、肝臓、消化管など)
 心理社会的な要因(愛情遮断症候群など)
 栄養状態が悪い

成長ホルモンによる治療
 成長ホルモン分泌不全性低身長症(脳下垂体から分泌される成長ホルモンが不足して起こるもの)や、ターナー症候群、軟骨異栄養症、慢性腎不全、プラダーウィリー症候群、SGAによる低身長に対しては治療効果が期待できます。

成長ホルモン投与方法
 現在のところ内服による治療法はなく注射する方法しかありません。目標とする身長に近づくまで、毎日、何年にもわたって根気強く注射を続けることが大切です。最近は使い方が簡単で、安全、正確に注射できる器具が開発されています。自宅で保護者あるいはお子さん自身が安心して注射することができるようになっています。
 

低身長の目安(3歳〜12歳)


 

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