医師、看護師、技師、研修医の採用・募集を充実し、安全かつクオリティーの高い医療技術を尾道及び周辺地域住民の皆様に提供し、「心を動かす」医療を目指します

小中大

ホーム> 各科のご案内> 眼科> 病気のはなし

各科のご案内

尾道市立市民病院から

がん診療

トピックス/広報誌

病院情報の公開

[ 眼科 ]

ご覧になりたい項目を下記のタブから選択してください。情報やお知らせをご案内します。
sp

病気のはなし

尾道市立市民病院における、眼科の病気のはなしをご紹介いたします。
(2010年3月現在)
眼科の専門領域

 他の医療分野と同様に眼科医療の専門化も急速に進んでいます。当院では眼科領域全体にわたっての一般的な診療を行っています。特殊な疾患や治療の難しい疾患については、その専門分野の先生に紹介させてもらっています。それでは眼科での代表的な疾患について説明します。

1.白内障

 眼の中には”水晶体”と呼ばれる透明な臓器があり、これが濁る病気です。白内障は、初期のものを含めると、40歳から起こり、50歳で65%、60歳で75%、70歳で85%、80歳で100%の人にいます。この病気になると、ぼやけた見え方(霧視)になり、明るいものを見ると光が散って見えます(昼盲)。進行しても失明はしませんが、ほとんど見えなくなります。世界的にみると失明原因の第1位です。治療は、進行を予防する目薬の点眼ですが、進行が全くストップするわけではありません。完全に治すためには 現在のところ手術しかありません。手術すると 近視や遠視が軽くなる、眼圧が下がることもあるといったメリットもあります。

2.緑内障

 高すぎる眼圧や 正常な眼圧でも神経の防御が弱いことによって視神経が押しつぶされ、視野が狭くなっていく病気です。緑内障は、40歳以上で25人に1人、70歳以上で10人に1人いるといわれています。初期では、全く自覚症状はないので眼底検査や視野検査をする必要があります。末期になると視野が中心部だけになり、最後には失明してしまいます。病気が進行して視野が狭くなってしまうと、もう視野を取り戻すことはできませんので、しっかりとした定期診察・治療が必要です。眼圧を下げると、病気の進行がおさまりますので、目薬などで眼圧を下げる治療をします。薬を使っても眼圧が下がらない場合は、手術が必要となります。

 緑内障は白内障と共に眼科の病気では最もよく知られているもののひとつです。
 しかし、結膜炎、白内障、黄斑変性症などと違い早期には自覚症状がでないため緑内障の症状で眼科を受診される患者さんは緑内障発作など特殊なものを除くとあまりおられず検診や他の病気で眼科を受診した際に見つかることが多いです。
 緑内障の症状は視野(見える範囲)の欠損ですが普段は両眼でしかも眼を動かしながら物を見ているためかなり視野が欠損しないと自分では分かりません。
 緑内障とは視神経乳頭の異常と特徴的な視野の変化の両方あるいはどちらかがあり、眼圧を十分に下げることで視神経障害の改善あるいは進行を防止できる可能性のある病気と定義されています。(自分の眼圧に視神経が耐え切れず圧迫障害され見える範囲が狭くなってくる病気です。)
 日本人では40才以上の5%が緑内障と言われていますが現在眼科を受診し治療している人はそのごく一部分で多くの人が分からないまま放置していると考えられています。また、以前は正常な眼圧と言われていた21以下の眼圧でも緑内障による変化が出ている正常眼圧緑内障と言われるタイプが日本人の緑内障のうち大部分を占めます。つまり、自覚症状、眼圧測定では緑内障は診断できず、緑内障の診断には眼底検査(視神経乳頭の観察)、視野検査等の眼科での検査が必要となります。
 緑内障の治療として現在主となっているものは眼圧を下げることです。
 眼圧を下げる方法としてまずは点眼が選択されます。点眼で眼圧を下げても緑内障の進行が止まらないものには緑内障手術、レーザー光線等の治療が追加されます。
 現在では以前に比べ点眼薬も効果の強いものができてきていますので早期に緑内障を発見し治療していくことにより点眼のみで生涯緑内障による症状を自覚しない方も多くおられます。
 緑内障による障害は一度進むと改善しないため障害が進む前の早期発見、早期治療がもっとも重要になります。自分では自覚できない緑内障の早期発見のために1年に1度は眼科での検査を受けるようにしましょう。

3.糖尿病網膜症

 日本人の中途失明原因第1位の病気です。この病気の恐ろしいところは、"見え方に代わりがないのに実は網膜症が進んでいた!”という方が多いことです。糖尿病を指摘された方は、必ず眼科で網膜の検査を(眼底検査)を受けてください。なお、眼底検査の際には 目薬で黒目(瞳孔)を大きくして(散瞳)、検査をすることがあります。できるだけ、ご自身で車を運転して来院しないようにしてください。もし、網膜症が進行していた場合、レーザーで「網膜光凝固」という治療を行います。さらに進行してしまうと手術が必要となります。

4.網膜剥離

 黒いものが飛んで見えたり(飛蚊症)、光が走って見えたり(光視症)、眼を打撲した場合は、この病気にかかっている可能性がありますので、眼科受診をおすすめします。早く見つかった場合、レーザーのみで治療可能なことがあります。放置して病気が進行してしまうと、手術をしなければなりませんし、治療後も視力が出ないこともあります。

5.化学熱傷

 目に入ってはいけない薬品が入ると、目に重大な障害をおこすことがあります。特にアルカリ性の薬品(石灰、セメント等)は障害が強いです。もし万が一目に入ってしまったら、まず直ちに水道水でよく(10分以上)洗浄してください。その後、眼科受診をして下さい。どれだけすぐに洗浄するかが、視力予後にかかっています。

6.流行性角結膜炎

 主にアデノウィルスの感染症です。このウィルスは感染力が非常に強く、周りの人にすぐうつります。目の激しい充血、たくさんの目ヤニ、痛みが生じた場合は、この病気の可能性が高いです。目をさわらないようにして(もし さわったら、よく手を洗って)眼科受診してください。

7.老眼(老視)、眼精疲労

 年を取るごとに、ピント調節の機能が低下します。それが”老眼(老視)”と呼ばれる状態です。無理にピントを合わせようとすると目が疲れます。目薬や眼鏡の度数を調節することで、ピント調節を助けることができます。
 
※一番リラックスした状態(ピント調節なし)で物を見たとき、遠くにピントが合っている人は遠視、近くの人は近視です。そのピントの合う位置から、よりピントの合う位置を近づけるほど目の力を使います。つまり、遠視の人が、近くを見るときは、近視の人より強い目の力が必要になります。ですから、遠視の人は、近くを長時間見ていると疲れます。そして、ピント調節できなくなると、近くがぼやけて見えなくなります。これが”老眼(老視)”です。しかし、近視の人は、近くに もともとピントが合っているので”老眼(老視)”をあまり自覚しません。それが、”近視の人は老眼になりにくい”といわれている所以です。

8.黄斑円孔・黄斑上(前)膜・黄斑変性症

 「網膜」と呼ばれるカメラでいえばフィルムの役割の膜があります。その中心のことを「黄斑」と呼んでいます。そこに円形の孔(あな)が開いてしまうものが”黄斑円孔”、その膜の上に異常な膜がはってくるものが”黄斑上(前)膜”です。奥の方から異常な血管が形成され、網膜を壊していくものが”黄斑変性症”です。いずれの病気も、目の奥の手術(硝子体手術)もしくは特殊なレーザー治療(光線力学療法)が必要です。

9.網膜動脈(静脈)閉塞症

 「網膜」と呼ばれるカメラでいえばフィルムの役割の膜があります。その膜の栄養の管がつまる病気です。高血圧や血管のつまりやすい方、心臓に病気のある方に起こり易いですが、正常な人でも突然起こることがあります。この病気になると、ほとんどの方が視力が低下し、治療も非常に難しいです。

10.斜視・弱視

 両目で見ているとき、片目がずれた方向を向いているものが”斜視”です。年をとって、この病気になると、物が二重に見え(複視)立体感がなります。生まれてから、この病気があると、ずれた目が発達せず”弱視”になる可能性があります。弱視は放置すると目が発達せずに視力がでなくなりますので、早めの治療が必要です。目のずれは、目の周りの筋肉の位置を変える手術を行います。

sp
sp
ページ先頭へ戻る