[ MEセンター ]

紹介
(2025年7月現在)
1.医療機器管理業務 | |
医療機器をいつでも適正に最良の状態で使用できるよう、使用後の点検をはじめ、点検機器やシュミレーターを用いて、定期的な点検・整備・校正を行い管理しています。 ※管理医療機器 輸液ポンプ、シリンジポンプ、経腸栄養ポンプ、フットポンプ、人工呼吸器、除細動器、AED、血液浄化装置、低圧持続吸引器、ベッドサイドモニター、送信機 等 また医療機器の院内研修会を行い、原理・使用にあたっての注意事項等の研修会、新規導入された医療機器の使用説明会を実施しています。 さらに新しく医療機器を購入する際には、機器の機能、コスト等を把握し、有効性のある機器を選定しています。
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2.血液浄化療法業務 | |
臨床業務 血液透析療法はチーム医療です。医師・看護師・臨床工学技士・薬剤師・栄養士などの各職種と連携をとり、それぞれ専門性をもって患者様の治療に関わっています。その中で穿刺・透析条件設定・治療中の患者様の状態への対応・返血は業務分担する事なく、看護師と臨床工学技士で協力し業務を行っています。 シャントの管理 シャントエコー検査を積極的に取り入れ、血管の走行や状態の把握をしています。また穿刺が困難な患者様にはエコー下穿刺を行い、負担軽減に努めています。 水質管理 透析液の清浄化は、患者様の合併症や生命予後に関与しています。透析液のエンドトキシン、細菌培養検査を行い、水質検査においては日本透析医学会のガイドラインに従い定期的に透析液を採取し、エンドトキシン測定・生菌検査等を行い厳格に管理を行っています。特にOn-Line HDFでは清浄化した透析液を補充液として使用します。そのため専任の臨床工学技士が担当し安全・安心な透析液を提供しています。 透析情報管理 透析情報管理システムと電子カルテ・医事システムを連携させ、透析患者様の情報(透析条件・検査結果など)からスケジュールやコストを一元管理しています。 その他血液浄化療法の施行 維持透析以外に持続緩徐式血液濾過療法(CRRT)や血液吸着療法(エンドトキシン吸着・白血球除去療法・顆粒球除去療法、LDL吸着療法)腹水濾過濃縮再静注法(CART)など多くの血液浄化療法も行っています。 |
3.手術室業務 | |
手術室における臨床工学技士の主な業務内容 手術室における臨床工学技士の役割は、様々な医療機器の操作、保守点検、トラブル対応、そしてチーム医療の一員として、医師や看護師と連携して手術をサポートします。具体的には、麻酔器、電気メス、内視鏡手術装置、手術支援ロボットなど、手術で使用される医療機器の準備、設定、操作、保守点検、トラブル対応により、安全な手術を支えます。 医療機器の管理 手術で使用する麻酔器、電気メス、内視鏡手術装置、手術支援ロボットなど、多種多様な医療機器の点検、保守、トラブル対応に当たり、医療事故の防止に努めることによって、安全な手術を行えるようにサポートします。 手術中のサポート・チーム医療への貢献 手術内容に応じて、各医療機器の設定や操作をサポートし、専門知識と技術をもって、医療の質を向上させることにより、チームの一員として医師や看護師と連携して手術を円滑に進めます。 ロボット支援手術 手術支援ロボットを用いた手術において、機器の準備、設定、トラブル対応、術中の監視など、重要な役割を担います。手術支援ロボットは、低侵襲で高精度な手術を可能にする一方で、高度な技術と専門知識を必要とします。臨床工学技士は、ロボットシステムの適切な運用と保守管理を行うことで、手術の安全性を確保する上で重要な役割を担っています。 術中神経モニタリング 手術中の神経機能の異常を早期に検出し、神経障害の発生を予防する重要な役割を担っています。具体的には、脳神経外科手術や甲状腺外科手術などで、患者様の神経機能をリアルタイムで評価・監視し、手術による神経損傷のリスク低減に貢献します。 臨床工学技士は、手術室における医療機器の専門家として、安全で円滑な手術を支える重要な役割を担っています。 |
4.呼吸療法業務 | |
呼吸が停止したり、自力で十分な呼吸ができない患者様に対し装着する機器が人工呼吸器です。この人工呼吸器(挿管・NPPV・ハイフローセラピーなど)は臨床工学技士が管理しており、安全に使用できるよう保守管理(使用前点検、使用中点検、使用後点検など)を行い、医師や看護師と連携してより安全な呼吸療法を提供しています。呼吸療法業務においては、毎日の病棟ラウンドやRST(Respiratory-care Support-Team:呼吸ケアチーム)の一員として呼吸器の機器選定・適正使用および早期離脱・早期抜管を目的に活動しています。 在宅用の人工呼吸器を使用した患者様が入院してきた際に、人工呼吸器の設定や稼働状況の管理も行っています。呼吸療法関連の院内勉強会、研修も積極的に実施し、看護師のスキルアップに繋げています。
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5.内視鏡業務 | |
臨床工学技士は、医療機器の専門職として、安全かつ円滑な医療の提供を支える重要な役割を担っています。近年では内視鏡分野においてもその活躍の場が広がっており、当院でも、臨床工学技士が以下のような内視鏡業務を担当しています。 内視鏡機器の保守・管理 内視鏡装置を常に最良の状態で使用できるように、点検・整備・トラブル対応などを行います。安全性と清潔性を確保し、患者様に安心して検査・治療を受けていただけるよう努めています。 検査・治療時の技術支援 内視鏡検査やESDなどの内視鏡治療の際には、医師や看護師と連携し、スムーズな処置が行えるよう機器操作やトラブル対応を行っています。特に高度な処置では、的確な判断と操作が求められるため、日々専門知識と技術力向上に励んでいます。 洗浄・消毒・感染対策 洗浄機のメンテナンスなどを行い、内視鏡の洗浄や消毒作業も看護師・看護助手と協力して行っており、厳密な手順に従って再処理を実施しています。感染防止の観点からも非常に重要な業務で、培養検査などを行い確実に洗浄・消毒が行われていることを確認し、安全に検査を受けられる体制を構築しています。 最新機器への対応・導入支援 内視鏡分野では、高画質化やAI支援機能、治療機能の高度化が進んでおり、現状の機器との互換性や施設状況などを把握し、機器の性能を最大限に活かすために選定・機器評価などを行っています。また機器の導入から安全な運用、教育、保守管理に至るまで一貫して関与し、安心して使用できる環境作りを心がけています。 今後も臨床工学技士は、チーム医療の一員として、患者様により良い医療を提供できるよう努めてまいります。 |

