エキスパートナース/スペシャリスト

当院ではスペシャリストが活動し、看護の質向上に貢献しています。また、資格取得と活動を支援しております。専門看護師コース(大学院)を卒業される方も大歓迎です!

認定看護師は、6 か月の教育期間があり、専門看護師は大学院教育が必要です。 当院は、取得を支援するためにその期間、身分を保障し(原則出張)、一部費用負担をしています。 取得後は主任級以上の給与と活動の保障、学会発表や資格維持に必要な研修受講等を補助しています。

がん看護専門看護師/緩和ケア認定看護師

 がんと診断された患者さんの入院生活や在宅療養中における不安や心配事の相談に応じております。今後の治療選択や療養場所における意思決定支援を積極的に行っております。がん患者さん、ご家族の方と一緒に考え、悩みながら、納得のいく最善のがん医療が受けられるよう支援させていただきたいと考えています。
 また、がん患者さんのみならず、病を持つ人の身体的な痛みやつらい症状の緩和に可能な看護ケアを実践し、看護師スタッフとともに多職種と連携しながらチーム医療を心がけています。

皮膚排泄ケア認定看護師

実践・指導・相談で看護ケアに貢献

 認定看護師とは、看護現場において実践・指導・相談の3つの役割を果たす事により、看護ケアの広がりと質の向上を図ることに貢献します。
 皮膚・排泄ケア分野は主に、ストーマ(人工肛門)造設・褥瘡(床ずれ)等の創傷及び尿や便失禁に関する事で大きな役割は皮膚障害の予防とスキンケアです。この領域で皮膚障害を抱える患者さんに対して問題点を把握し、適切なケアを提供しています。正しいケアを行う事で確実に皮膚障害が目に見えて改善する分かりやすい領域です。現在、月に2回ストーマ外来を行い、入院および外来の患者さんや家族の方が今までと変わらない日常生活を安心して送れるようストーマケアの指導や相談に応じています。
 そして、院内で皮膚トラブルの相談依頼があった時には早急に対処し皮膚障害の憎悪防止に心がけています。また褥瘡対策委員会のメンバーとして毎月会議に参加して、院内の褥瘡発生率1%以下を目指して活動しています。
 今後は医療スタッフ全員が、患者さんの抱える問題点を抽出し解決していけるようになるため院内研修会をテーマ別に行い、スタッフの知識普及、技術向上に努めていきたいと思います。そして病院だけでなく、市民の皆様の健康にも貢献していきたいと思っています。お気軽にご相談ください。

 私は当院で二人目の皮膚・排泄ケア認定看護師です。現在、一人目の皮膚・排泄ケア認定看護師と一緒に、褥瘡のケアやストーマ外来、排尿自立指導などを行っています。
 ここでは、排泄ケアのひとつである「排尿自立指導」について説明します。
 排尿自立指導は、入院中の患者さんに行います。
 入院をきっかけに、尿道カテーテルを留置したり、オムツに排泄するケースは少なくありません。トイレに行く機会が減ると、排泄に必要な筋力は衰えます。尿路感染症や尿失禁、排尿困難で悩む方もいます。これらの事は、寝たきりを助長したり、生活の質を低下させる危険性があります。
 排尿自立指導は、上記のような負の連鎖を断ち切るために行われる支援です。
 今後、排泄ケアの大切さが医療スタッフや患者さんに十分に理解され、普及し、より良いケアが実施されるようにがんばっていきたいと思います。

 私は現在外科・消化器内科・皮膚科の混合病棟に所属し、2名の皮膚・排泄ケア認定看護師と共に活動しています。創傷では床ずれなどの傷のケアや予防方法を提案し、ストーマではケアの指導や患者さんの精神的サポートを行います。
 主に私は排泄ケアについて活動しています。頻尿や失禁で悩んだり、オムツやパットを使用されている患者さんは多くおられます。排泄行為が満足にできないことは自尊心を傷つけ、生活の質の低下に繋がる危険性があります。排泄に関して問題を抱える患者さんやご家族の思いに寄り添い、入院中も退院してからもその人らしく生活できるように、支援していきたいと思います。そのためには患者さん、ご家族にとって気軽に相談できる身近な存在でありたいです。そして、院内だけでなく在宅でもよりよい排泄ケアを提供できるよう活動の幅を広げていきたいです。

緩和ケア認定看護師

緩和ケアの基本は「NOT DOING, BUT BEING!」

 私は、緩和ケア認定看護師の資格を取得し、集学的がん治療センターに所属してがん看護の実践を行っています。また、緩和ケアチームの一員として活動しています。
 緩和ケアは、がん治療の初期段階から必要とされます。集学的がん治療センターでは、疾患の早期から患者さんやご家族と関わることができるため、早い時期から信頼関係を築き、患者さんのQOLを高めるという視点で関わらせていただきたいと思っています。そして、看護師が患者さんに感心を寄せ、共にいることが、患者さんの希望を支えるケアにつながると考えています。
 緩和ケア認定看護師は、がん患者の身体的、精神的、社会的、スピリチュアルな苦痛を科学的根拠に基づきアセスメントし、実践する役割があります。どのような病期にあっても、患者さんが体験している辛い症状を緩和し、QOLを重視した生き方を援助していきたいと考えています。スタッフと一緒に看護ケアを実践し、看護の質の向上を図っていきたいです。

感染管理認定看護師

感染対策の合言葉は、持ち込まない!持ち出さない!広げない!

 私は感染管理認定看護師の資格を取得し、医療安全管理部 感染制御室で専従看護師として活動しています。
 感染管理の目的は、医療施設すべての人々を感染から守ることです。その中で感染管理認定看護師は、疫学の知識に基づく医療関連感染サーベイランスを実践し、ケア改善にむけた感染防止技術の指導や多職種と連携し問題解決に向けた相談・調整等を行う役割があります。
 私は「持ち込まない・持ち出さない・広げない」を感染対策の合言葉に、当院にあった医療関連感染の予防と管理システムを構築し実践するために、感染防止対策チーム(Infection Control Team:ICT)への報告体制を整え、院内の情報を早期に把握し対応出来るようにしています。また、院内ラウンドやコンサルテーションを通じて感染防止対策が実践されているか、臨床現場で困っている事はなにか等を把握し、ICTメンバーやリンクナースとともに改善策の立案や評価を行っています。
 当院ではキャリアサポートとして、認定看護師の資格取得や活動に対して看護部をはじめ病院全体の理解と支援があるため日々やりがいと充実感を感じています。

 感染管理認定看護師は、患者さんとそのご家族、そして病院職員を含む、全ての人々を感染から守る役割があります。
 主な内容は外来や病棟で行う感染防止対策の実際について、患者さんやそのご家族、病院職員に対して指導や相談を行っています。
 感染症は治療することよりも予防することが重要になります。病院に入院される患者さんは健康な方に比べ、免疫が正常に機能しなくなる、医療器具を長期間使用するなどの理由により、様々な感染症にかかりやすくなります。
 スタッフとともに感染症の予防活動を行うことで、入院患者さんの治療がスムーズに進められるよう支援していきたいと思います。

集中ケア認定看護師

 私は、2011年度に集中ケア認定看護師資格を取得しました。集中ケア認定看護師の役割は、過大侵襲により生命の危機的状況にある患者さんに対して、病態変化を予測して重症化を回避し、二次的障害の程度を最小限にして早期回復への援助を行うことです。
 当院のHCUには、救急外来や入院中の重症患者さんおよび術後の患者さんが入室され、呼吸・循環管理を行いながら合併症予防のケアや早期離床に向けた援助に取り組んでいます。また、現在は呼吸ケアサポートチームにおいて活動をしています。
 急性期における看護ケアは患者さんの予後を大きく左右すると考えています。ベッドサイドでの看護実践を通してスタッフと共に考えながら、根拠に基づいた看護ケアの提供につなげていき、看護の質の向上と一貫した看護ケアの継続ができるように取り組みたいと思います。そして、患者さんおよびご家族が安心して治療を受けられるように努めたいと思います。

 集中ケア認定看護師は、重篤な患者さんの症状や状態の変化を読み取り、適切なケアを行うことで、重篤化や身体機能の低下などの二次的合併症を予防する役割があります。
 私は、重篤な患者さんやその家族に寄り添うケアを実践し、より安楽に安心して入院生活を送ることができるような看護を提供していきたいと思っています。
 また、医療スタッフと共に、体位調整やリハビリテーションなどの早期回復への援助を実践し、患者さん一人一人に応じた自立や生活の質の維持・向上に努めていきたいと思っています。

救急看護認定看護師

 『救急看護とは病院の内外を問わずあらゆる場面で生じる患者への救急処置が必要となる状況において実践される看護活動』と言われています。
 時と場所を選ばず、年齢・疾患を問わず様々な患者さんと家族が対象となり、あらゆる緊急場面で行われるのが救急看護です。私達は限られた時間と、少ない情報からアセスメントを行い、緊急度・重症度の判断を行います。そして、全身状態の急激な変化に即応し、危機的状況下にある患者さん及び家族へ看護を行う必要があります。
 尾道市立市民病院は二次救急病院ですが、広島県東部(尾道三原)の地域医療を支える中核病院として一次から三次までの救急患者の受入れを24時間行っています。
 私は『搬送されて来てよかった。治療・看護を受けることができてよかった。』と思っていただけるように、最新の知識と熟練した技術の研鑽に努め、スタッフの方々と共に患者さん及び家族へより質の高い看護が提供できるよう努めていきたいと思っています。

慢性心不全看護認定看護師

 心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。超高齢化を迎え、心不全患者さんも年々増加傾向にあり心不全ケアは複雑さを増しています。
 心不全の発症・増悪を予防するためには生活調整がとても重要です。
 患者さんに対しチームと連携し心不全の病態に応じた教育的支援や生活調整を行います。また地域の医療・介護スタッフにむけ研修などを通して心不全ケアについて理解を深めていただき、心不全患者さんが生活しやすい環境を整えたいと考えます。心不全患者さんの身体機能の回復の促進、心不全増悪の回避・予防に努め、患者さんやご家族の不安を少しでも軽減し、患者さんらしさを大切に、地域で生活できるように支援していきたいと考えています。

認知症看護認定看護師

 私は2019年に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。認知症看護について学びを深めたいと思ったきっかけは、帰りたいとくり返す認知症の方の対応に迷い、看護に行き詰まりを感じたからでした。
 松江看護キャリア支援センターで半年間認知症看護について学び病院実習をすることで、私自身認知症の方に対し分からなくなった人という思い込みが少なからずあったことに気付きました。
 認知症が進行するとできなくなることも少しずつ増えてきます。出来事を忘れる記憶障害、時間・場所・人が分からなくなる見当識障害など、これらの障害が徐々に進行する不安は想像を絶するものだと思っています。不安に寄り添うこと、人となりから知り得たその人の輝かしい時代に目を向けることで、看護も変わってくると考えます。
 高齢化に伴い、認知症の方が増えてくる社会ですが、認知症になってもその人らしく暮らせる。そんな看護を提供できるよう多職種の方とも協力し介入していきたいと考えています。

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