エキスパートナース/スペシャリスト

当院ではスペシャリストが活動し、看護の質向上に貢献しています。また、資格取得と活動を支援しております。専門看護師コース(大学院)を卒業される方も大歓迎です!

認定看護師は日本看護協会が定める600時間以上の教育期間があり、専門看護師は大学院教育が必要です。 当院は、取得を支援するためにその期間、身分を保障し(原則出張)、一部費用負担をしています。 取得後は主任級以上の給与と活動の保障、学会発表や資格維持に必要な研修受講等を補助しています。

精神看護専門看護師

堤 一樹 KAZUKI TSUTSUMI

 精神看護専門看護師は、精神疾患のある患者さんのケアを行うのに加え、一般病院でも心のケアを行うリエゾン精神看護の領域があります。リエゾンとはつなぐ、連携するという意味のフランス語で、リエゾン精神看護とは、精神看護の知識と技術を用いて心と身体を繋ぐことにより、身体疾患をもつ患者さんが抱える精神的な問題や課題に対応する看護領域になります。特に当院は急性期病院でもあり、突然の入院などでは患者さんの抱える精神的、心理的負担などは大きいものです。さらに、近年では日本の社会は高齢化が進んでおり、認知症やせん妄の患者さんも居られます。 これらの負担を感じている部分、心の負担を抱えている患者さんやせん妄を合併している患者さんに対して介入し、医療スタッフ全体で、少しでもその人らしく生活が送れるように支援していくのが特徴となります。
 当院において、心の問題やせん妄患者さんの看護提供を行い、患者さんやご家族のみならず、医療スタッフの困っているということを少しでも減らし、心の負担を減らしエンパワメントできるよう活動を行っていきます。

皮膚排泄ケア認定看護師

実践・指導・相談で看護ケアに貢献

安保 苗美 NAEMI ABO

 認定看護師とは、看護現場において実践・指導・相談の3つの役割を果たす事により、看護ケアの広がりと質の向上を図ることに貢献します。
 皮膚・排泄ケア分野は主に、ストーマ(人工肛門)造設・褥瘡(床ずれ)等の創傷及び尿や便失禁に関する事で大きな役割は皮膚障害の予防とスキンケアです。この領域で皮膚障害を抱える患者さんに対して問題点を把握し、適切なケアを提供しています。正しいケアを行う事で確実に皮膚障害が目に見えて改善する分かりやすい領域です。現在、月に2回ストーマ外来を行い、入院および外来の患者さんやご家族の方が今までと変わらない日常生活を安心して送れるようストーマケアの指導や相談に応じています。
 そして、院内で皮膚トラブルの相談依頼があった時には早急に対処し皮膚障害の憎悪防止に心がけています。また褥瘡対策委員会のメンバーとして毎月会議に参加して、院内の褥瘡発生率1%以下を目指して活動しています。
 今後は医療スタッフ全員が、患者さんの抱える問題点を抽出し解決していけるようになるため院内研修会をテーマ別に行い、スタッフの知識普及、技術向上に努めていきたいと思います。そして病院だけでなく、市民の皆様の健康にも貢献していきたいと思っています。お気軽にご相談ください。

弓手 倫恵 MICHIE YUMITE

 私は当院で二人目の皮膚・排泄ケア認定看護師です。現在、一人目の皮膚・排泄ケア認定看護師と一緒に、褥瘡のケアやストーマ外来、排尿自立指導などを行っています。
 ここでは、排泄ケアのひとつである「排尿自立指導」について説明します。
 排尿自立指導は、入院中の患者さんに行います。
 入院をきっかけに、尿道カテーテルを留置したり、オムツに排泄するケースは少なくありません。トイレに行く機会が減ると、排泄に必要な筋力は衰えます。尿路感染症や尿失禁、排尿困難で悩む方もいます。これらの事は、寝たきりを助長したり、生活の質を低下させる危険性があります。
 排尿自立指導は、上記のような負の連鎖を断ち切るために行われる支援です。
 今後、排泄ケアの大切さが医療スタッフや患者さんに十分に理解され、普及し、より良いケアが実施されるようにがんばっていきたいと思います。

光谷 真穂 MAHO MITSUTANI

 私は現在外科・消化器内科・皮膚科の混合病棟に所属し、2名の皮膚・排泄ケア認定看護師と共に活動しています。創傷では床ずれなどの傷のケアや予防方法を提案し、ストーマではケアの指導や患者さんの精神的サポートを行います。
 主に私は排泄ケアについて活動しています。頻尿や失禁で悩んだり、オムツやパットを使用されている患者さんは多くおられます。排泄行為が満足にできないことは自尊心を傷つけ、生活の質の低下に繋がる危険性があります。排泄に関して問題を抱える患者さんやご家族の思いに寄り添い、入院中も退院してからもその人らしく生活できるように、支援していきたいと思います。そのためには患者さん、ご家族にとって気軽に相談できる身近な存在でありたいです。そして、院内だけでなく在宅でもよりよい排泄ケアを提供できるよう活動の幅を広げていきたいです。

緩和ケア認定看護師

緩和ケアの基本は「NOT DOING, BUT BEING」

黒河 香織 KAORI KUROKAWA

 緩和ケア=がん患者さんへのケアというイメージが強いと思いますが、慢性心不全、COPDなどの呼吸器疾患、終末期の腎不全、神経難病、認知症などのがん以外の疾患もケアの対象としています。また、終末期だけではなく早期からの緩和ケアが必要とされています。
 認定看護師には、実践・指導・相談の役割があり、リソースナースとしての機能を果たしていくことが重要だと考えます。私は2011年に緩和ケア認定看護師の資格を取得し、外来化学療法室に所属しています。また、緩和ケアチームの一員として、多職種での病棟ラウンドを行っています。緩和ケア認定看護師として活動するなかで、スタッフと一緒に実践することの大切さを感じています。スタッフのアセスメント能力の向上を図ることにより、皆が質の高いケアを提供できるようになると考えています。
 患者さんやご家族が抱えている苦痛の軽減を図り、QOL(生活の質)を高めるという視点で関わらせていただきたいと思っています。患者さんやご家族の思いに寄り添いながら、その人らしい生活を送ることができるようお手伝いさせていただきます。

感染管理認定看護師

感染対策の合言葉は、持ち込まない!持ち出さない!広げない!

内海 友美 TOMOMI UTSUMI

 私は感染管理認定看護師の資格を取得し、医療安全管理部 感染制御室で専従看護師として活動しています。
 感染管理の目的は、医療施設すべての人々を感染から守ることです。その中で感染管理認定看護師は、疫学の知識に基づく医療関連感染サーベイランスを実践し、ケア改善にむけた感染防止技術の指導や多職種と連携し問題解決に向けた相談・調整等を行う役割があります。
 私は「持ち込まない・持ち出さない・広げない」を感染対策の合言葉に、当院にあった医療関連感染の予防と管理システムを構築し実践するために、感染防止対策チーム(Infection Control Team:ICT)への報告体制を整え、院内の情報を早期に把握し対応出来るようにしています。また、院内ラウンドやコンサルテーションを通じて感染防止対策が実践されているか、臨床現場で困っている事はなにか等を把握し、ICTメンバーやリンクスタッフとともに改善策の立案や評価を行っています。
 当院ではキャリアサポートとして、認定看護師の資格取得や活動に対して看護部をはじめ病院全体の理解と支援があるため日々やりがいと充実感を感じています。

代畑 光教 MITSUNORI DAIBATAKE

 感染管理認定看護師は、患者さんとそのご家族、そして病院職員を含む、全ての人々を感染から守る役割があります。
 主な内容は外来や病棟で行う感染防止対策の実際について、患者さんやそのご家族、病院職員に対して指導や相談を行っています。
 感染症は治療することよりも予防することが重要になります。病院に入院される患者さんは健康な方に比べ、免疫が正常に機能しなくなる、医療器具を長期間使用するなどの理由により、様々な感染症にかかりやすくなります。
 スタッフとともに感染症の予防活動を行うことで、入院患者さんの治療がスムーズに進められるよう支援していきたいと思います。

集中ケア認定看護師

壇上 恵美子 EMIKO DANJO

 私は、2011年度に集中ケア認定看護師資格を取得しました。集中ケア認定看護師の役割は、過大侵襲により生命の危機的状況にある患者さんに対して、病態変化を予測して重症化を回避し、二次的障害の程度を最小限にして早期回復への援助を行うことです。
 当院のHCUには、救急外来や入院中の重症患者さんおよび術後の患者さんが入室され、呼吸・循環管理を行いながら合併症予防のケアや早期離床に向けた援助に取り組んでいます。また、現在は呼吸ケアサポートチームにおいて活動をしています。
 急性期における看護ケアは患者さんの予後を大きく左右すると考えています。ベッドサイドでの看護実践を通してスタッフと共に考えながら、根拠に基づいた看護ケアの提供につなげていき、看護の質の向上と一貫した看護ケアの継続ができるように取り組みたいと思います。そして、患者さんおよびご家族が安心して治療を受けられるように努めたいと思います。

山本 昌弘 MASAHIRO YAMAMOTO

 集中ケア認定看護師は、重篤な患者さんの症状や状態の変化を読み取り、適切なケアを行うことで、重篤化や身体機能の低下などの二次的合併症を予防する役割があります。
 私は、重篤な患者さんやそのご家族に寄り添うケアを実践し、より安楽に安心して入院生活を送ることができるような看護を提供していきたいと思っています。
 また、医療スタッフと共に、体位調整やリハビリテーションなどの早期回復への援助を実践し、患者さん一人一人に応じた自立や生活の質の維持・向上に努めていきたいと思っています。

救急看護認定看護師

江木 美峰 MIHO EGI

 『救急看護とは病院の内外を問わずあらゆる場面で生じる患者さんへの救急処置が必要となる状況において実践される看護活動』と言われています。
 時と場所を選ばず、年齢・疾患を問わず様々な患者さんとご家族が対象となり、あらゆる緊急場面で行われるのが救急看護です。私達は限られた時間と、少ない情報からアセスメントを行い、緊急度・重症度の判断を行います。そして、全身状態の急激な変化に即応し、危機的状況下にある患者さん及びご家族へ看護を行う必要があります。
 尾道市立市民病院は二次救急病院ですが、広島県東部(尾道三原)の地域医療を支える中核病院として一次から三次までの救急患者の受入れを24時間行っています。
 私は『搬送されて来てよかった。治療・看護を受けることができてよかった。』と思っていただけるように、最新の知識と熟練した技術の研鑽に努め、スタッフの方々と共に患者さん及びご家族へより質の高い看護が提供できるよう努めていきたいと思っています。

認知症看護認定看護師

赤瀬 千恵 CHIE AKASE

 私は2019年に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。認知症看護について学びを深めたいと思ったきっかけは、帰りたいとくり返す認知症の方の対応に迷い、看護に行き詰まりを感じたからでした。
 松江看護キャリア支援センターで半年間認知症看護について学び病院実習をすることで、私自身認知症の方に対し分からなくなった人という思い込みが少なからずあったことに気付きました。
 認知症が進行するとできなくなることも少しずつ増えてきます。出来事を忘れる記憶障害、時間・場所・人が分からなくなる見当識障害など、これらの障害が徐々に進行する不安は想像を絶するものだと思っています。不安に寄り添うこと、人となりから知り得たその人の輝かしい時代に目を向けることで、看護も変わってくると考えます。
 高齢化に伴い、認知症の方が増えてくる社会ですが、認知症になってもその人らしく暮らせる。そんな看護を提供できるよう多職種の方とも協力し介入していきたいと考えています。

当HPに使用している写真は、撮影者・対象共に使用許可を得て掲載しております。

Copyright (C) ONOMICHI MUNICIPAL HOSPITAL. All Right Reserved.