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[ 診療放射線科 ]

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紹介

尾道市立市民病院における、診療放射線科をご紹介いたします。
(2021年4月現在)
放射線科の業務内容

■放射線科の業務内容を紹介します。

放射線科では臨床医(各診療科の医師)の依頼を受けて、患者さんの各種撮影・検査・処置を行ないます。主な内容は次のとおりです。

一般撮影検査

【概要】
単純X線撮影は、X線を身体に当てて、胸部・腹部・骨・関節などを画像にする検査で、一般にレントゲン写真と呼ばれるものです。迅速かつ簡便にでき、撮影される画像からは様々な情報が得られるため、病気や怪我を診断する第一段階として行う検査です。

一般撮影装置(GE Discovery XR650)

【装置の特徴】

◆エネルギーサブトラクション法
当院の機器は、エネルギーサブトラクション法で撮影ができます。
エネルギーサブトラクション法とは胸部のX線撮影に用いられ、骨と軟部組織のX線吸収差を利用して、従来のX線写真と、肋骨などの障害となる陰影を除去した軟部組織(骨除去)画像と、骨のみの画像の三種類の画像を作成する手法です。
これにより従来と同様の被ばくで、病変部をより診断しやすくすることが可能になります。

肺と骨の画像 肺だけの画像
 
  骨だけの画像

 

◆トモシンセシス/デジタル断層撮影
トモシンセシス(Tomosynthesis)とはTomography(断層)とSynthesis(統合・合成)の2つの意味から作られた造語で、1回の撮影で数十枚の連続断層画像によるボリュームデータが得られる画像技術です。
検査は数秒間の低線量撮影(CTの1/10程度)で、収集した画像より何度でも再構成できますので、更に余分な被ばくを抑えることができ、FPDによる高解像度の投影画像から再構成するため、微細な骨折線や骨梁などを明瞭に観察いただけます。
また、CTで見られるような金属アーチファクトの影響が少なく、整形外科、形成外科領域にて金属が挿入された部位の状態確認などに有用です。

立位荷重位での撮影が可能 

 
単純X線画像  VolumeRAD断層像


【検査時の注意】

撮影する部位に装飾品(金属・プラスチック)があると診断の障害となります。
ネックレス、ヘアピン、エレキバン、湿布、使い捨てカイロ、ブラジャー等は外していただく事があります。プリントや刺繍のある衣類も写真に写ることがあります。その場合は脱衣や検査衣に着替えていただくことがあります。
撮影時の身体の動きや、呼吸による動きはX線写真のブレの原因となります。検査時に技師が呼吸や体位の指示をいたします。また、正しい体位で撮影を行うため、技師が患者様の身体に触れることがあります。その際には必ず説明をいたしますのでご協力をお願いいたします。
妊娠している方、またはその可能性のある方は必ず検査前に担当技師にご相談ください。
その他、検査に関して不明な点は技師にお尋ねください。

マンモグラフィ検査

【概要】
マンモグラフィ検査は、乳房・乳腺疾患の診断に用いられ乳房・乳腺専用の撮影装置を用い、乳房を圧迫して撮影を行います。触っても分からないような早期の乳がんや微小な石灰化を写すことが出来ます。

   
マンモグラフィの画像
  マンモ専用撮影装置
(FUJIFILM AMULET Innovality)


【検査内容】
検査としては、乳房全体を圧迫板で挟み込み、左右の上下・斜め2方向で、乳房全域を撮影します。圧迫する目的は、乳腺の重なりをなくして診断能を高めるためと、被ばくを少なくするためです。

【乳癌について】
乳癌は40代後半にピークがあり、女性の癌罹患率のトップとなっています。しかし、死亡率は5位となっており、患っても予後のよい病気とされています。早期発見・早期治療のために40歳以上の方は二年に一度の乳癌健診をお勧めします。

 

CT検査

【概要】
CT検査とは放射線を利用して体内の臓器の形態を画像にする検査です。輪切りの画像や任意の角度の画像、3D画像を作ることができます。
当院では2台の320列CT装置で通常の検査を行い、緊急時にも対応できる体制にしています。(列というのは検出器の並んでいる数のことです)
320列CT装置には160mmのAreaDetectorが搭載されており、160mmの範囲に収まる被写体(頭部、心臓など)であれば、最短0.275秒で撮影することが出来ます。また、従来と同じ検査も、より短い撮影時間・息止め時間で検査が可能です。

 
320列CT装置
(Aquilion ONE PRISM Edition)
320列CT装置
(Aquilion ONE)

 

【3D画像 解析画像】
必要に応じてCT装置で撮影した画像をワークステーション(解析ソフトPC)で処理をし、3D画像や手術前のシミュレーション画像を作成します。

心臓(冠動脈)の3D画像
肺の解析画像 肝臓の解析画像

 

【検査の内容】
単純CT検査と造影剤を静脈注射して施行する造影CT検査があり、検査時間は単純CT検査で約5分、造影CT検査で約10分〜20分です。
胸部や腹部の検査では息を止めていただく必要があり、撮影する範囲によって違いますが5〜15秒間息を止めて検査を行います。

【検査を受けられる際の注意事項】
◆検査前
検査する部位付近に金属がある場合は、可能な限り外していただきます。
例)眼鏡・補聴器・ピアス・ネックレス等
検査範囲に腹部を含む単純CT検査、または造影CT検査全てにおいて検査前の食事を摂らずに検査します。
午前中の検査であれば朝食、午後の検査であれば昼食を抜いた状態で検査します。(主治医の指示で食事を摂る場合もあります)
検査中は適切な体位をとり、指示に従い息止め等をします。

◆検査後
造影CT検査を受けられた方で、水分摂取の制限がない場合はしっかり水分を摂り、排尿してくだい。造影剤の多くは尿として体外に排出されます。
また、造影CT検査を受けてから時間がたったあとでも稀に副作用が発現することがあります。かゆみや発疹、めまい、吐き気等、副作用と思われる症状が発現した場合、病院を受診または病院へ連絡をお願いします。
わからないことや気になることがありましたら、検査の際に担当の放射線技師までお尋ねください。

MRI検査

【概要】
MRIとはMagnetic Resonance Imagingの略で磁気共鳴現象を利用した画像診断です。
MRI検査は、強力な磁石でできた筒の中に入り、磁場と電磁波により人体の臓器や血管を断層画像として撮像します。
検査の特徴は、正常部位と病巣部との差を明瞭に抽出することが可能であるということです。特に脳や脊髄、四肢、さらには骨盤部の病変(子宮・卵巣・前立腺・膀胱)の検査に優れています。現在では全身の検査に用いられます。

MRI検査の利点は

  1. 放射線を利用しないため放射線の被爆がない。
  2. 生体の組織間の画像コントラストが良好。
  3. 骨による画像への影響がなく、脳の検査に優れる。
  4. 脊髄の抽出に優れているため、脊髄の検査に適している。椎間板ヘルニアや脊椎管狭窄症などの診断に有用である。
  5. 軟骨や靭帯の評価が可能であるため、関節(肩や膝など)の評価に優れる。

※従来利点とされていた任意の方向からの撮影できることについては、X線CT措置の任意断面再構成技術の発達により優位性はなくなった。

MRI1 3TMRI装置1(フィリップス Ingenia3.0T CX)

MRI2 1.5TMRI装置2(フィリップス Ingenia 1.5T)

【MRI検査装置のテスラとは?】
テスラ(T)とは、磁力の大きさを表す国際単位です。
その数値が大きいほど質の高い画像を短時間で撮像できます。通常は1.5テスラや3テスラなど高磁場MRIのほうが有利となります。

【MRI検査の注意点】
MRI室は強い磁場が働いていますので以下の点に注意してください。

MRI室に入室出来ない方

  • 心臓ペースメーカーや刺激電極を身につけている方。

※MRI対応のものもありますが、条件がありますので事前の確認が必要となります。

MRI検査が行えるかどうか検討を要する方

  • 体内に金属のある方。
  • 手術等により体内に埋め込まれた金属等のある方。
    (脳動脈瘤クリッピング・人工関節・心臓人工弁・人工内耳・可動性義眼など)
    ※特に金属等の材質がはっきりしてない場合は検査は出来ません
  • 閉所恐怖症など狭いところが苦手な方。
  • 妊娠中の方、もしくは妊娠の可能性がある方。
  • アートメイクや刺青のある方(やけどや変色の可能性があるため)
  • 気管支喘息の方(造影剤の使用が禁忌であるため)

以上に該当される方のMRIは検査可能かどうか医師の判断が必要となります。

【MRI検査前の準備】
破損の恐れがあり持ち込んではならない物

  • 時計
  • 補聴器
  • 携帯電話などの精密機器や電子機器
  • 磁気カード(キャッシュカードやクレジットカード、診察券、駐車券など)

※上記のような物を持ち込まれた場合に破損等が起こっても保障できませんので、患者さん自身でも事前のチェックをお願いいたします。

安全面で問題となったり、検査に支障をきたす物

  • 金属類(眼鏡・ライター・ヘアピン・鍵・アクセサリー類)
  • その他(使い捨てカイロ・エレキバン等)

※入れ歯については、検査の内容により外していただきます。なお磁石固定式入れ歯の 場合は入れ歯の磁力が消失する可能性があります。

ご注意いただくこと

※マスカラ・アイライン・アイシャドウ・アイブロー等化粧品の中には、金属が含まれているものがあります。画像に影響するだけではなく、目の粘膜を傷つけたり、やけどしたりする可能性があるためお気をつけください。

※カラーコンタクトレンズは金属が使用されている場合があり、安全性に問題があるため、検査当日は使用しないでください。

※腹部・骨盤部の検査の場合、金属系のサプリメントは服用しないでください。
 
  • 腹部、骨盤の検査の場合には消化管のアーチファクトを抑制するため基本的には絶食 (検査直前の食事)してください。
  • 造影剤を用いるための絶食は必要ありません。
  • MRCPの場合は水分制限が必要です。

【MRI検査の流れ】

  1. MRI検査は約30分〜60分程度かかります。
  2. たいていの検査は、検査台(寝台)の上に仰向けに寝ていただきます。
  3. 検査台が円筒状の大きな磁石の中に入っていきます。
  4. 検査中は装置の中に一人となりますが、患者さんがコールで検査担当者をコールすることが出来ます。インターホンもあります。
  5. 検査中は、周囲から断続的に大きな音がします。耳栓またはヘッドホンをお渡しします。
  6. 多少うるさいですが、体を動かさずに辛抱してください。
  7. 一回の検査で、数回の撮像が行われます。
  8. 検査終了時より、普段通りの生活で問題ありません。

【MRI入室時の注意点】
事故の危険があり持ち込んではならない物

  • MRI対応でない車椅子・ストレッチャー・点滴台など(MRI室で専用の物を使用)
  • 酸素ボンベ・膿盆・消火器など
  • 鉄製の小物(はさみ・クリップ・ライター・ヘアピン・鍵など)

上記のような磁性体はMRIの強力な磁場に引き寄せられて重大な事故を起こす可能性がありますので、入室される方は持ち込まないようにしてください。

X線透視検査

【概要】
X線透視検査とは、連続的にX線を出してリアルタイムに体の中を透視観察しながら撮影、診断、治療を行う検査です。
当院では2台体制で緊急時にも対応しています。

デジタルX線TV
デジタルX線TV(ZEXIRA)
ERCP
ERCP
内視鏡的逆行性膵胆管造影の画像
多目的デジタルX線TV
多目的デジタルX線TV Cアーム装置(ultimax-i)

【検査内容】
検診などでバリウムを使用して検査する上部消化管検査や下部消化管検査(小腸、大腸)をはじめ

  • 内科系検査(大腸や胆管、膵管など透視下内視鏡検査)
  • 外科系(骨折の整復、体内の余分な水分・血液などを体外に排出、排液する処置)
  • 泌尿器科系(尿路における、おしっこの通過障害の診断や治療)
  • 婦人科系(子宮の位置、発育状態や形態的変化、卵管の通過障害などの検査)

など多岐にわたっています。

【装置の特徴】
当院のX線透視装置は、FPD(フラットパネルディテクター:平面検出器)が搭載されています。利点としては大視野を高画質で撮影でき、被爆も低減できます。
またCアーム装置では検査の内容によりますが人が動かず装置が動くことで横向きや斜めなどの方向も撮影可能になり体動が困難な方でも無理なく検査することが可能になります。

 
血管造影(カテーテル)検査

【概要】
血管造影(アンギオ)検査は、血管に造影剤を注入し血管を描出して、血管の状態や血液の流れを調べ その状態から病状を診断する検査です。

 バイプレン方式  シングルプレン方式
バイプレン方式 シングルプレン方式

血管造影装置(島津 BRANSIST safire)

【検査内容】
循環器内科が行う心臓の冠動脈疾患(急性心筋梗塞)へのPCIや、放射線科がおこなう肝臓がんに対するTAE(塞栓術)、脳神経外科がおこなう脳動脈瘤に対するコイル塞栓術などがおこなわれます。

【装置の特徴】
当院の血管撮影装置は、FPD(フラットパネルディテクター:平面検出器)が搭載されたバイプレン方式の装置です。FPD(フラットパネルディテクター)は、従来のI.I方式に比べてダイナミックレンジが広く、画像のひずみが少ないため高画質な透視画像を提供できます。さらに、診断能力を低下させることがなく被ばく線量を低下できます。
バイプレン方式とは、2つの方向から同時に撮影・確認をおこなって検査ができるため、正確な治療がおこなえます。また、1度で2方向の撮影ができる為、造影剤も従来より少ない量で検査可能になりました。

【検査方法】
大腿部の付け根の動脈または前腕の肘または手首の動脈から細い管(カテーテルといいます)を挿入し、管の先を目的の臓器(肝臓、心臓、肺、脳など)の動脈に導き、管から造影剤というX線に写る薬を注入して撮影、診断します。

RI検査

【概要】
RIというのは放射線を出す元素、すなわち放射性同位元素(Radio Isotope :RI)の略です。
RI検査とは放射性同位元素を含む放射性医薬品を体の中にいれ、体の外からではわかりにくい臓器の機能や病気の状態を特殊なカメラで撮影し調べる検査です。

RI装置RI装置(GE Discovery NM630)

【検査方法】
核医学検査とも呼ばれ、その種類によって骨シンチ、ガリウムシンチ、甲状腺シンチなど様々な検査法があります。
体内に投与される放射性医薬品は数mlとごく少量で、主に静脈注射で投与します。放射性医薬品における副作用は10万人あたり2.1〜2.5人と少なく、重篤な副作用も報告されていません。また、検査に用いる放射性医薬品の放射能量は検査に必要な最低限の量で、時間経過とともに減少していきますので、放射線影響の点から見ても心配有りません。
妊婦・授乳期の婦人の場合にも影響は無いと言われていますが、検査を行うかどうかの考慮に注意が必要なので該当される場合は申し出下さい。

【撮影方法】
検査と言われると「どんな事をされるのだろう・・」と不安に思われる方がおられますが、ほとんどのRIの検査は放射性医薬品の投与後、検査台に寝ていただくだけで終わる検査ですので不安に感じる必要はありません。ご安心下さい。
RI検査の場合、検査の種類によって使用する放射性医薬品が異なると共に、注射後検査までの間隔・検査時間が異なります。下記に代表的な検査の標準的な内容を示します。標準的な検査の流れですので異なる場合があっても心配なさらないで下さい。

検査名 投与後撮影までの時間 検査時間 検査時の注意点
骨シンチ 3時間後 40分 撮影前に排尿を済ませてください
ガリウムシンチ 2日後か3日後 50分 撮影前日に下剤を飲んでいただきます
心筋シンチ 直後と4時間後 各25分 朝食を絶食して検査を行います。
検査前に心臓に負荷を掛けるため運動や薬物負荷を行う場合があります
甲状腺シンチ 3時間後と24時間後 各20分程度 検査前の1〜2週間ヨード制限していただきます

検査時間の目安

検査に来られて不明な点や心配事がありましたら、遠慮なく担当者にご相談下さい。

放射線治療

【概要】
放射線治療は、癌治療の3本柱のひとつです。放射線治療のみで行ったり、抗癌剤や手術を組み合わせています。
当院の先端機器のように放射線治療機器の飛躍的発展と併用抗癌剤の進歩によって、放射線治療主体の治療で手術と同じような治療効果が得られる癌が増えてきつつあります。副作用についても、格段に減少してきています。
当院は1988(昭和63)年に放射線治療を開始いたしました。当初より放射線治療器はリニアックを導入しており、2010年6月に更新されました。

放射線治療装置放射線治療装置(東芝 ONCOR-K ハイエナジー)

【治療内容】
当院では放射線治療について、患者さんには放射線科医師からお話しさせていただき同意を得たうえで、放射線を照射する範囲や線量を決定するためのCT撮影を行います。
そのCTデータを元にコンピューターで計算して、機器への入力、確認作業を経て治療をすることができるようになります。
同じ病気でも患者さんの体格などによって、放射線を当てる体積など詳細は全く異なり、いわばオーダーメイドの治療となります。

【治療方法】
原則として1日1回、週5回(月〜金)、計1〜37回で治療します。回数、組み合わせなど治療方針は癌の種類、階段、体力などを考慮して決定させていただきます。
照射時間は数分で、全ての作業を含めて1日15〜30分程度で終了します。皮膚に印を付けますので照射部位は皮膚を出して寝台に寝ていただきます。

治療についての注意点
癌がある(あった)ところに照射しますので、照射部位には効果と副作用が出ます。ですので、胸に照射して放射線の影響で頭の髪の毛が抜けることはありません。また、放射線治療を受けておられる患者さんに近寄っても被曝することはありません。
副作用は照射する部位、回数、他の治療方法との組み合わせ、今までの治療内容、内服薬、糖尿病などの合併症により大きく左右されますし、同じ治療法でも患者さんによって全く異なります。
詳細については、放射線治療のスタッフよりご説明いたします。

放射線治療は科の特性上、泌尿器科や呼吸器科、外科などそれぞれの臓器担当の外来や入院経由でご紹介をお受けしております。
日時については、外来表をご参照下さい。
 
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