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このトピックスは 『下肢静脈瘤について』 です。

尾道市立市民病院では、尾道市民の皆様の健康増進を願い、定期的に“健康”に関するトピックスをWEBで公開しています。  →が記されている医師は異動により、現在は当院に在籍しておりません。

 

下肢静脈瘤について

2005年8月号掲載 外科 宇田征史医師|2008-12-09

 足の血管がこぶのようにふくらんでいたり、むくんでいたり、足がつりやすいことはありませんか?それは下肢静脈瘤の症状の可能性があります。
下肢の血液は足の筋肉の運動により心臓に戻っていきます、その時に逆流をしないように逆流防止弁がついています。この弁は足の付け根や膝の裏など太い静脈の合流する部位でこわれやすく、弁が壊れると血液の逆流の原因となり血液が足の低いほうにたまり、静脈がふくれてくるのです。これが下肢静脈瘤です。
下肢静脈瘤の症状としては、足の血管の拡張、むくみ、だるさ、いわゆるこむら返りが起こりやすかったり、進行すると、足の皮膚が黒ずんだり湿疹ができたり、さらに進行すると潰瘍ができたりします。
下肢静脈瘤自体は良性の疾患ですから、自覚症状のないものや軽度のものは急いで治療を行う必要はありませんが、ほっておいても良くなることはありません。明らかな静脈のこぶ状の変化を認めたり、自覚症状を伴うものは治療の適応となります。治療法としては静脈内に薬を注入し静脈炎を起こすことにより静脈を固める硬化療法、手術により逆流の原因の静脈を根元でくくってしまう高位結さつ手術、弁不全のある静脈を抜いてしまう静脈抜去手術、これらを組み合わせた治療、それ以外にも最近ではレーザーを使用した治療等も行われています。治療法にはそれぞれ特徴がありますので治療を受けられる場合は主治医によく相談してください。また、治療は怖いけどほっとくのも不安という方は、根本的治療ではありませんが静脈瘤用の弾性ストッキングをはくことにより症状の緩和、進行の抑制が期待できますので、下肢静脈瘤に思い当たる方は主治医にご相談ください。

文責:尾道市立市民病院 2005年8月号掲載 外科 宇田征史医師|2008-12-09
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