[ 健康トピックス ]
尾道市立市民病院では、尾道市民の皆様の健康増進を願い、定期的に“健康”に関するトピックスをWEBで公開しています。 →※が記されている医師は異動により、現在は当院に在籍しておりません。
新しい読影室について
当院放射線科では、3年半前に64列マルチスライスCTが稼働したのと同時に画像観察用モニター2台を導入し、放射線科専門医によるCTやMRIの読影を行ってきました。ただ設置場所は、放射線治療設定室の一部を間借りした区画で、読影室といわれるようなものではなく、初期研修医が放射線科を選択して画像診断を行うにも画像モニタ2台では十分に対応できないなど問題は多々ありました。
こうした問題を踏まえ、平成20年、画像管理システム(PACS)が導入されるのに際し、太田院長をはじめ関係の方々にご尽力いただき、読影室設置の了解を得て、設計段階から改修作業に参加させてもらい、よりよい環境を構築することができました。
新しい読影室の内容としては、医用画像観察装置およびレポート作成用端末3台(3M×2台、2M×1台)、ネットワーク型三次元画像作成用端末1台、プリンター2台を導入しました。
レポート作成用端末には音声入力システムを導入し、キーボード入力による手間の削減を図りました。
配置は、放射線科専門医用端末の区画を2ヶ所、研修医および非常勤医師用の端末および三次元画像作成用端末の区画を1ヶ所、その他多目的用およびプリンターの区画を1ヵ所、各々設置しました。
床はOAフロアとし、床下に電源やLAN等のケーブルを多く配置でき、且つ音が出にくいようにカーペットとし土足禁止にしました。照明は、モニターへの映り込みが少なくなるよう配慮し、各々の区画に調光装置を付け、目の疲労をなるべく軽減できるようにしました。また放射線科医は書籍、雑誌に接する機会が仕事上非常に多いため、2名分の書籍がしっかり収納できるよう配慮しました。
PACS導入と同時に進行している放射線部門システム(RIS)も11月に稼動となり、レポートシステムと合わせフィルムレスに向けての本格的な段階に入ったと思われます。
本年(H20)7月からは画像診断管理加算2を請求できることとなりましたが、それには放射線科専門医が翌診療日までに画像レポートの8割以上を作成することが必須条件です。
マルチスライスCT導入以降CTの検査数が年々増加する中、今まで6-7割のレポート処理しかこなせなかった状況と比べると忙しさは明らかに増していますが、新しいシステムをフル活用しながら無駄な作業を省き、できる限り主治医を支え患者のためになるように努力したいと考えています。