一年のなかでも冬場は、脳内出血やくも膜下出血などの脳卒中の発生頻度が最も多いことを御存知でしょうか？一般に、寒くなると、体温を保つために皮膚の血管が縮むため血圧が上がりやすく、特に、暖かい場所から急に寒い場所に出ると急激に血圧が上がることが知られています。こうした急激な血圧の上昇は、寒冷昇圧と呼ばれており、しばしば脳卒中の引き金となるのです。冬場の脳卒中を防ぐためにも、外出の際には十分に暖かい服装で出かけることが大切です。また、屋内でも、夜間にトイレに行く際などには暖かい服装をして床を離れるように心がけましょう。温度の変化が血圧の上昇に大きな影響を与えるので、風呂に入る際には脱衣所は20℃前後とし、寒いからといって、熱すぎる風呂は避けるべきです（適温は38-40℃）。また、適度な運動をすることは冬場でも大切なことですが、冬に運動する時のポイントとしては、やはり寒暖の差を避けることが大切で、
　?暖かい服装で運動する
　?早朝や起きて直ぐには運動しない
　?室内で運動する
　?準備運動を念入りに行う
などの注意が必要です。また、ご高齢な方では、体調が悪くなった時に援助を求められるように周囲に人がいる所で運動することも大切でしょう。