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[ 健康トピックス ]

このトピックスは 『低身長について』 です。

尾道市立市民病院では、尾道市民の皆様の健康増進を願い、定期的に“健康”に関するトピックスをWEBで公開しています。  →が記されている医師は異動により、現在は当院に在籍しておりません。

 

低身長について

小児科 佐藤正義医師|2008-12-11

低身長とは、同性同年齢の子供の平均身長と比べて身長が低い、あるいは成長の
速度が遅い場合をいい、
1 身長が同性同年齢の子供と比べて-2SD(注)以下の場合 
2 1年間の身長の増加が同性同年齢の子どもの平均値の80%以下でこれが2年以上続く場合を指します。

成長障害の原因は
1病気とは考えにくいもの(体質性、家族性など) 
2ホルモン異常(成長ホルモン、甲状腺ホルモン不足など) 
3染色体異常(ターナー症候群など)
4骨、軟骨の異常(軟骨異栄養症など) 
5主要臓器の病気(心臓、腎臓、肝臓、消化管など) 
6心理的要因(愛情遮断症候群など) 
7低栄養

などが考えられます。

低身長のうち成長ホルモン分泌不全性低身長症やターナー症候群、軟骨異栄養症、慢性腎不全、プラダーウィリー症候群による低身長は成長ホルモンを補うことにより身長を伸ばすことが期待できます。
成長ホルモン補充療法は注射による治療で、ほぼ毎日、数年続けることが必要で、自宅で保護者あるいはお子さん自身が注射することができ、できるだけ早期に開始した方が効果的で、思春期を過ぎてからでは効果は期待できません。
成長障害を評価する最も重要で簡単な方法の一つが成長曲線を描くことで、

1 -2SD以下の身長が続く場合 
2 急に身長の伸びが悪くなり、横ばいになった場合 
3 逆に年齢不相応の急激に身長が伸びてきた場合

などは専門の医師に相談したほうがよいと思われます。また成長曲線は病院などで入手可能です。

注:SD(標準偏差)とは統計学的に使われる用語で、+2SDと-2SDの間に全体の約95%の子供の身長が入ります。

文責:尾道市立市民病院 小児科 佐藤正義医師|2008-12-11
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