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このトピックスは 『緑内障のお話し』 です。

尾道市立市民病院では、尾道市民の皆様の健康増進を願い、定期的に“健康”に関するトピックスをWEBで公開しています。  →が記されている医師は異動により、現在は当院に在籍しておりません。

 

緑内障のお話し

眼科 黒田 龍医師|2008-12-17

 緑内障は白内障と共に眼科の病気では最もよく知られているもののひとつです。
しかし、結膜炎、白内障、黄斑変性症などと違い早期には自覚症状がでないため
緑内障の症状で眼科を受診される患者さんは緑内障発作など特殊なものを除くとあまり
おられず検診や他の病気で眼科を受診した際に見つかることが多いです。緑内障の症状は視野(見える範囲)の欠損ですが普段は両眼でしかも眼を動かしながら物を見ているためかなり視野が欠損しないと自分では分かりません。
 緑内障とは視神経乳頭の異常と特徴的な視野の変化の両方あるいはどちらかがあり、眼圧を十分に下げることで視神経障害の改善あるいは進行を防止できる可能性のある病気と定義されています。(自分の眼圧に視神経が耐え切れず圧迫障害され見える範囲が狭くなってくる病気です。)
日本人では40才以上の5%が緑内障と言われていますが現在眼科を受診し治療している人はそのごく一部分で多くの人が分からないまま放置していると考えられています。また、以前は正常な眼圧と言われていた21以下の眼圧でも緑内障による変化が出ている正常眼圧緑内障と言われるタイプが日本人の緑内障のうち大部分を占めます。つまり、自覚症状、眼圧測定では緑内障は診断できず、緑内障の診断には眼底検査(視神経乳頭の観察)、視野検査等の眼科での検査が必要となります。
 緑内障の治療として現在主となっているものは眼圧を下げることです。
眼圧を下げる方法としてまずは点眼が選択されます。点眼で眼圧を下げても緑内障の進行が止まらないものには緑内障手術、レーザー光線等の治療が追加されます。
現在では以前に比べ点眼薬も効果の強いものができてきていますので早期に緑内障を発見し治療していくことにより点眼のみで生涯緑内障による症状を自覚しない方も多くおられます。
 緑内障による障害は一度進むと改善しないため障害が進む前の早期発見、早期治療がもっとも重要になります。自分では自覚できない緑内障の早期発見のために1年に1度は眼科での検査を受けるようにしましょう。

文責:尾道市立市民病院 眼科 黒田 龍医師|2008-12-17
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