[ 健康トピックス ]
このトピックスは 『長引く咳にご用心』 です。
尾道市立市民病院では、尾道市民の皆様の健康増進を願い、定期的に“健康”に関するトピックスをWEBで公開しています。 →※が記されている医師は異動により、現在は当院に在籍しておりません。
長引く咳にご用心
2004年9月号掲載 呼吸器科 喜多嶋拓士医師※|2008-11-28
記録的な猛暑に襲われた今年の夏でしたが、9月に入り少ししのぎやすい気候となることが期待されます。この時期、朝夕と日中の気温差や「夏の疲れ」が出て体調を崩す人が多く、「かぜをひいたみたいで咳がなかなか止まらない。」といった訴えで外来を受診される患者さんをお見かけします。
かぜのウイルスにやられたのどや気管の状態が正常に戻るのに7週間程度かかるという報告もありますが、一般に3週間以上咳が続く場合、かぜ以外の病気が咳の原因になっている可能性を考える必要があります。
主な病気としては、鼻炎(鼻汁がのどの奥に流れ込む)、喘息(「咳喘息」という特殊なタイプもあり)胃食道逆流(食べたものがのどへ戻って刺激する)、肺炎、肺癌、結核(「気管支結核」というレントゲンではっきりしないタイプもあり)などがあり、きちんとした診断をしたうえで治療を行なうことが望まれます。
「スポーツの秋」、「芸術の秋」、「食欲の秋」を楽しむためにも、長引く咳のある人は早めに医療機関を受診されることをおすすめします。
文責:尾道市立市民病院 2004年9月号掲載 呼吸器科 喜多嶋拓士医師※|2008-11-28